司法試験に合格し、司法修習を終えた者が弁護士業務を行うには、弁護士会に登録しなければいけません。
いくら司法試験に合格していても、弁護士会に登録していないのに弁護士業務を行うと、弁護士法違反で刑罰の対象となってしまいます。
そして、弁護士会に登録するには、毎月、弁護士会に会費を納める必要があります。
弁護士は、事務所所在地によって、各都道府県の弁護士会に所属することになります。
弁護士会費の額は、所属している弁護士会によって異なりますが、東京だと、登録後、5年目に入った弁護士は、毎月約4~5万円の会費を支払っています。
会費を支払わないと弁護士登録できないため、皆、会費は必死に支払ます(笑)
では、そうやって集められた会費は何に使われているか…。
会員から集めた会費によって、弁護士会を運営し、各種委員会を開催して法律実務や法制度の研究が行われたり、後進を育成するための資金が賄われています。
また、当番弁護士制度といって、逮捕された人が初回だけ無料で弁護士の面会を受けられる制度があるのですが、これは弁護士会が運営しており、当番弁護士の出動日当は弁護士会費から支払われています。
弁護士会は大きな組織ですし、社会に対する責任も大きいので、その運営には多額のお金がかかるのですね…。
ただ、弁護士の就職難、ワーキングプアの問題が報道されているように、特に若手弁護士にとっては毎月の弁護士会費の支払いは頭の痛い問題となっています。
皆様に司法業界のことをよく知っていただくため、今後も各種リアルな情報を発信していきたいと思います。