こんにちは。
本日は、労働問題に関してお話します。
会社の方から、「ある従業員が何度も不祥事を起こすので懲戒解雇にしようと思っている。」というご相談を受けることがあります。
そこで、私が「就業規則を拝見させて下さい。」というと、しばしば、「うちには就業規則はありませんよ。」という答えが返ってきます。
従業員を懲戒処分にする際、就業規則や雇用契約に懲戒権の根拠を求める契約説という考え方と、企業の秩序維持のために企業は当然に懲戒権を有するとする固有権説という考え方が存在しますが、裁判所は、懲戒権の根拠を就業規則に求める傾向にあります。
そのため、不祥事を起こす従業員に対して懲戒解雇処分を用意したいと考えている企業は、きちんと就業規則を作成し、懲戒処分について定めておく必要があります。
昨今、労働問題はメディアでもよく取り上げられており、世間の関心が高まっています。
企業は労務管理をきちんと行うことに気を配っておくべきでしょう。