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2014.03.10

相続発生時の注意点

こんにちは。
相続発生時、被相続人に債務が残っていた場合の注意点についてお話します。

相続が発生した際、相続人は、相続の開始を知ったときから3か月以内に、被相続人(亡くなった方)の遺産について、「単純承認」、「放棄」、「限定承認」のいずれかを選択します(民法915条1項)。
ここで注意すべきなのは、「遺産」といったときには、プラス財産だけでなく、負債も全て含まれることです。

「単純承認」は、ご自分の相続分をそのまま全て相続します。多くの場合、相続人は単純承認しています。
「放棄」は、ご自分の相続分を全く相続しないことになるのですが、放棄したい場合は裁判所に対して「相続放棄の申述」をしなければなりません。
「限定承認」とは、相続によって得た財産の限度で相続債務等を弁済することを条件として承認することです。

被相続人に負債がある場合、相続人が相続放棄してしまうことがありますが、よくよく調べたら、他にプラス財産が残っていて、実は負債を返済しても財産がかなり残っていたということがあります。

法律上、「相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。」とされていますので(民法915条2項)、相続財産に手をつけたり(遺産を処分したりすると、単純承認したものとみなされます。)、放棄を決めてしまう前に、まずは被相続人の遺産の調査をしましょう。

調査結果に自信がなければ、限定承認をするなどの対応も考える必要があります。

相続人だけで調査することが困難であれば、弁護士に相談し、調査を依頼するとよいと思います。

今後も皆様が抱える法律問題を解決するために情報発信をして参りますので、よろしくお願いします。

2014.03.06

クライアントとの信頼関係

こんにちは。
東京銀座法律事務所の弁護士瓦林です。

以前、ビジネス関係で事件処理をお任せいただいた方からご連絡をいただき、本日、約1年ぶりにお会いしました。
近況報告をし合った後、ご相談を受けたのですが、内容は、法律問題よりも人間関係が大きな問題でした。

極めてプライベートな内容で悩んでいて、仕事関係の方はもちろん、家族、友人にも相談できず、私にご相談されたということです。
久しぶりにお会いしたにもかかわらず、誰にも相談できないプライベートな悩みを私に対して話していただいたというのは、非常に嬉しい出来事でした。

弁護士とクライアントとの関係は、信頼関係を基礎として成り立っています。
しかし、個別の案件が解決し、時間が経過した後でも強い信頼関係を継続するというのは簡単なことではありません。

それだけに、本日のご相談は、私にとって格別に嬉しいことでしたし、一つ一つの案件に真摯に取り組むことの大切さを再認識させてもらえる出来事でした。

今後も、多くの方から信頼を得られるよう、誠意を持って業務に取り組んでいきたいと思います。

HPを公開して最初のブログでしたので、今回は「クライアントとの信頼関係」という弁護士業務の根幹についてのエピソードをお話しました。
今後、法律相談を必要とされている方のために、専門的な情報も分かりやすい形で発信していきたいと考えていますので、ご期待下さい。

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