リーガルチェックとは
ビジネスは「契約」に基づいて行われています。契約のたびに、目的に応じた「契約書」が作成され、交わされます。「売買契約書」、「代理店契約書」、「賃貸契約書」、「金銭消費貸借契約書」、「工事請負契約書」、「保守契約書」、「顧問契約書」、「秘密保持契約書」、「業務委託契約書」、「労働契約書」など、数え切れないほどの契約書があります。
これらの契約書において、コンプライアンス上の問題点がないか、あいまいさや不明瞭な表現によって不備が生じていないか、会社にとって不利な条件でないかなどを、弁護士や法務担当者が専門知識や最新の動向を踏まえてチェックするのがリーガルチェックです。
契約書に不備があった場合、契約が無効になったり、クレームや代金不払いなどのトラブルが生じたりするなど、会社に大きな損失を生じさせてしまいかねません。
また、新規のものに限らず、過去の契約書についてもチェックや見直しを図ることが重要です。法令改正などにともなって適宜改定していくこともリーガルチェックの大事な役割です。
リーガルチェックのメリット
- 契約の有効性を高める
契約書の用語・定義を検討し、ビジネスの目的に合った契約書になっているかをチェックします。 - 自社の利益を守る
契約書の言い回し一つで不利な条件での契約になってしまったり、自社の利益を損なってしまうケースがあります。業務の実態と照らし合わせて契約書の文言を検討し、不利な条件はないかなどをチェックします。 - トラブルを未然に防ぐ
条項の不備やあいまいな表現によるトラブルを予見し、未然に防ぎます。 - コンプライアンス、リスク管理の意識が高まる
契約書の流用や、十分な検討なしで契約を交わすことによる思わぬトラブルを防ぐため、リーガルチェックを経ない契約は行わないなどの社内ルールを確立することで、業務全般へのコンプライアンス、リスク管理意識が高まります。 - 自社の味方となる弁護士との関係性をつくれる
社内に専門性の高い法務担当を置くことが難しい場合もあります。リーガルチェックを通して社外の弁護士と緊密な関係をつくることで、信頼のおけるリーガルサービスを受けることができます。
契約書の作成・確認について
契約書を上手に作成し内容を確認するのは、体裁のいい契約書を作ることやリスクを回避することだけが目的ではなく、利益を上げられる企業体質づくりが目的です。
ビジネスの基本を支える契約書の作成には、いくつかの重要なポイントがあります。以下のようなポイントに留意することで、ビジネス目的をより円滑に達成できるものになります。
自社のサービス、サービス目的に合致した契約書の作成
ひな形を利用したり他社のものを流用したりした場合、御社のサービスの利点を活かせなかったり、不利な条件を見逃してしまったりして、みすみす利益を逃すようなことになりかねません。自社のサービスに合った、適切な契約書を作成しましょう。
安心に裏打ちされた交渉
法律的に問題のない、信頼できる契約書があることで、主導権を持った契約交渉ができます。相手が大手企業であっても臆することなく、自社の利益を守る交渉に臨めます。
リスクのコントロール
契約書を精査していく過程で、契約に潜むリスクを事前に察知し、リスクヘッジの項目を盛り込んだり、あらかじめ運用に際しても対策を用意しておくこともできます。
見通しのいいビジネススキームの構築
新規のビジネスを構築していく場合に、経済面・実務面からの観点だけでなく法律面からの観点を加えることで、新規ビジネスの問題点が整理され、見通しのいいビジネスの形を構築できることがあります。
こうした契約書の作成・確認は、専門知識をもち、実務にも明るい弁護士が当たることで、ビジネスをより加速させることができます。